第66代理事長 佐々木 滋史
大垣青年会議所の原点
1952 年2 月、わずか35 名の西美濃地域の青年が熱き思いを結集し、全国で25 番目の青年会議所として大垣青年会議所を誕生させました。
敗戦後の混乱期にある社会情勢の中、地域復興と社会発展のために、強い意志で結ばれた青年たちによって、新たな挑戦の道が65 年前に始まったのです。
65 年の道
大垣青年会議所は、今年度創立65 周年を迎えます。これまで、「明るい豊かな社会の実現」という理念を基に65年の道を歩み続けてきた今、地域、先輩諸兄から与えていただいた、多くの学び、多くの成長の機会に感謝しその成果を返さなくてはなりません。西美濃地域に対してどのような事が出来て、何を残していけるのでしょうか。今を生きる青年達の「使命」とは、どのような事なのかを深く考える必要があるのではないでしょうか。当時の先達は命を懸けてこの西美濃を守ろうとしてくれていました。戦後にかけて祖父母の時代は必死に日本を建て直し、親世代は敗戦国であったこの日本を、高度経済成長期によって再度世界の中に立たせてくれました。では、今の時代を与っている我々青年達は何をする必要があるのでしょうか。人口減少、高齢化社会、経済停滞、環境問題、エネルギー問題など今ある社会問題を解決せずに、次の世代に引き渡すことは無責任ではないでしょうか。私たち青年会議所の目的である「明るい豊かな社会の実現」をするためにも、この地域を牽引するリーダーとして今我々は、自ら率先して自己を磨き成長し、組織として結束し運動を起こすことで、地域の活性化を促していかなければなりません。私は、半世紀以上もの永きに亘り受け継がれてきた創始の精神を絶やすことなく、一人ひとりの高い目標意識と情熱ある行動が「明るい豊かな社会の実現」に繋がると確信し、過去を知り、今を生き、未来への一歩を踏み出す66 年目の道に挑みます。
友情の道
大垣青年会議所の会員数は、1952 年35 名でスタートしてから年々会員数を増やし、65 年の歩みの中で100 名を超えるLOM として活動していた時代もありました。2017 年から2020 年までをみると、平均8 名の会員が減少していき60 名程の会員数で活動しなければならない現実があります。ここ数年間の取り組みとして、その年の卒業人数よりも多く新入会員を増やし、会員減少を止めようと、拡大に力を入れてきました。しかし、時代の流れなのか入会を断る青年が増えているのが現状であります。これは、大垣青年会議所に限らず全国各地青年会議所の共通問題でもあります。
では、青年会議所における会員拡大の意義とは何なのか。常に新しい躍動感溢れる力を注ぎ、組織としてより一層進化する為の活性化こそが原点ではないでしょか。そして、その意義を全会員で共有し、会員一人ひとりがこのまちを想い、LOM のことを愛し、日々のJC 運動に誇りと自信を持って会員拡大を進めることが、「明るい豊かな社会の実現」へと繋がると考えます。
会員拡大は、単年度で終了されるものでは決してありません。10 年後、20 年後もこの西美濃地域に必要とされる団体であり続ける為には、永続的な会員拡大を推進する必要があります。その為には、次代の担い手である新入会員に対し、大垣青年会議所の歴史と先輩諸兄の想いを色濃く伝承し、現役メンバーが一丸となってJC 運動を積極的に邁進する気運を高めることが、今必要なのです。
青年会議所を「青年の学び舎」であると考え、豊かな感性を持った会員同士が共に汗を流し、切磋琢磨する中で自己を成長させ、生涯共に高め合える貴重な仲間に出逢う。そんな青年会議所の魅力を存分に西美濃地域の青年に語り掛け、未来に繋がる会員拡大を進めていきましょう。
修練の道
組織はその目標実現のための意欲を主体的に持った人々の集まりで成り立っていると考えます。この最も基本的な目標を実現することが、どの組織においても最大の課題の一つであり、青年会議所メンバー一人ひとりの悩みを生んでいます。私も青年会議所に入会して様々な研修を通じて、目標達成に向けた意欲を持った組織づくりを実現することの難しさや悩みと正面からぶつかりながら青年会議所活動を取り組んで参りました。今日ほど、この目標を実現させることが難しい時代は無いのかもしれません。それはなぜかといえば、組織の中で働くメンバー一人ひとりが、自分の人生に対する欲求を持っており、その内容が厳しい時代を生き抜くための組織の目標と一致するとは限らないからです。
社会に目を向けると、技術は急速に進歩し、世界は急速にグローバル化している中、単純な業務は、コンピューターや機械にとって代わられるか、安価な労働力を大量に調達できる新興国に流れていきます。従って、先進国においては、自国民が携わる仕事は必然的に高度化せざるを得ない宿命にあります。このような環境変化が訪れているにも関わらず、企業が人財に投資をしないとどうなるでしょうか。答えは分かりきっています。新たな労働環境、競争条件に企業が打ち勝つためには、人財開発を避けて通ることは出来ないのです。これは、青年会議所に置き換えても同じであると考えます。パソコン、インターネット、携帯電話、SNS が無かった時代に活動していた先達の時代を想えば、今では容易にできる手段が増え便利な時代に活動できている。しかし、便利が故に一つひとつの言動、行動が軽率になっていることも事実です。だからこそ、基本に立ち返り、組織に加わることのできる姿勢を養わなければならない。入会当時、私は厳しい会に入会してしまったと後悔ばかりしていました。しかし、あの時の先輩諸兄の指導がなければ、青年経済人としての自覚がない、適当な考えの男でありました。青年会議所が私の曲がった根性を叩き鍛え上げて頂きました。今ではあの時の辛さやもどかしさへの後悔は全くありません。むしろ、感謝しかありません。もがき苦しんだ私だからこそ伝えたい事があります。今の大垣青年会議所は古き良き時代の教えを継承できていない。気づいているなら今からでも遅くはない、私達は、西美濃地域住民に一緒に活動をしようと呼びかけている側であることを忘れてはいけない。今を頑張っていると感じるメンバーも、頑張り切れていないと感じるメンバーも、この青年会議所でもう一度、己を見詰めなおし、基本に立ち返り、誰からも期待される、尊敬される人財になろうではありませんか。魅力溢れる人財が組織を輝かせます。
アントニオ猪木の詩集より 「 馬鹿になれ とことん馬鹿になれ 恥をかけ とことん恥をかけ かいてかいて恥かいて 裸になったら見えてくる 本当の自分が見えてくる 本当の自分も笑ってた それくらい 馬鹿になれ 」
西美濃の道
大垣青年会議所は、2014 年この西美濃に「ツール・ド・西美濃という新たな事業の狼煙を上げました。2013 年に開催された「私が夢見るまちづくりコンテスト」を皮切りにプロジェクトがスタートし昨年で3 回目の開催を迎える事ができました。私達大垣青年会議所の活動エリアは、大垣市、海津市、安八町、池田町、揖斐川町、大野町、神戸町、関ケ原町、垂井町、養老町、輪之内町の2 市9 町です。この事業を展開するまでは、行政の枠組みを超えてひとつになれる事業が近年行われていないことが、私達大垣青年会議所の取り組みの中の課題でありました。地域の魅力を開発する為に、大垣青年会議所はこのまちのプロデューサーになり住民、企業、行政の皆様と連携しコミュニティネットワークの構築に力を注いできた私達の目標もあと一歩のところまできたのではないかと感じます。今年度は4 回目の開催になります。このツール・ド・西美濃は、この地域の魅力を発信し、全国に西美濃ファンを拡大できるツールとして最高のイベントだと思います。しかし、この事業は大垣青年会議所が主体的に動いていては、いつまでたっても本当の地域の宝にはならないことに気付いて頂きたい。大垣青年会議所の新たな課題はツール・ド・西美濃をこのまちの力だけで動かせる仕組みを更に追及し、残すことである。そして、次なる最重点事業の展開を研究する年にしなければいけない。
地域力向上の道
西美濃地域住民のこのまちに対する意識を向上して頂きたいと思い、2013 年から2016 年までまちづくりコンテストを開催して参りました。初年度はコンテストで頂いた地域住民のアイデアを発表するだけでなく、そのアイデアを実現させてあげたい、住民が声をあげれば何かが変わる姿を子供達に見せてあげたく、実現させて頂きました。この実現には大きな意味があります。大垣青年会議所だけで実現していないことです。行政をはじめ地域の企業、地域住民の協力があったことで、開催することができました。他にも実現に向けて各地域で取り組みを進めて頂いていることにも感謝しつつ、今年は4年間頂いたアイデアの中から次は大垣青年会議所が実現に向けて動き出す番だと考えます。何かを頂けば、何かをお返しするのが報恩謝徳のあるべき姿だと私は思います。地域力溢れ、子供たちの歓声がこだまする事業を展開します。
つどいの道
この地域には、各種青年団体がまちづくりの為、個の成長の為、団体毎に違った目標を携えながら、日々このまちの為に活動しています。我々大垣青年会議所は、つどい協議会という組織に加盟し毎年活動を共にさせて頂いております。今年度は、大垣青年会議所はつどい会長輩出の年となります。これを機に、改めてつどい協議会という組織を再認識し、今の活動内容を振り返り、時代とともに変化をしていかなればいけない団体だと私は考えます。各種青年団体も会員数が少ない中での出向となり、人手不足が懸念される時代であります。こんな時代だからこそ、各種青年団体がひとつになり一致団結して事業に取り組んでいかなくはなりません。今年度も万灯流しや十万石ふるさと祭り、過去連綿と続いて来た行事を全力で取り組み、地域住民に感動して頂くことが大事だと考えます。
渉外の道
各事業の持つ目的や意義を理解してメンバーに周知し、一人でも多くのメンバーが事業への理解を深めることで自発的な参加を促進していかなければいけません。また、各事業等の情報をいち早く収集し、LOM の活動へ有益な情報を取得する機会として周知することで、参加目的意識のさらなる向上を目指していけるのではないでしょうか。更には、出向者が取り組む活動も把握し、周知することで出向者支援にも繋げて頂きたい。また、これまで連綿と受け継がれてきた花蓮JC との交流を通して相互理解を深め、より良い友好関係を推進していきます。
メンバー一人ひとりが対内外事業に意識を強く持ち、切磋琢磨することで個の成長を遂げ、大垣青年会議所をより強い組織力を持つLOM にすることができると考えます。
変遷の道
我々大垣青年会議所メンバーは、青年経済人として、今一度己の言動、行動を見つめて正し、青年会議所に係わる全ての事柄を会員全員で協力して、職務を全うしていかなければならない時代になりました。厳しいとは誰もが感じるであろう。しかし、この道に逃げることなく、挑んで頂きたい所存であります。
66 への道
大変な時代、大変な時に、大変という言葉は字の如く大きいに変わると書いて大変。今年度、私は、大きく変わるチャンスを自分自身が頂いたと考え、あえて茨の道を選択しました。
私はこの世に、姉、兄の下に3 人兄弟の末っ子として生を授かりました。しかし、兄は小学校3 年生の時、交通事故により植物状態の身体に変わり果ててしまいました。私は、兄と会話した記憶も遊んだ記憶もありません。この時から、私は次男でありながら長男として生きていく人生に変わりました。私は、兄の人生も背負いながら生きて行かなくてはなりません。両親は私を長男としてみることができないのか、末っ子として可愛く、優しく、私がやりたい様に育ててくれました。そんな自分も、大人になり、社会人になり歳を重ねる中で、まだ自分の人生に甘えているのではないかと思う様になりました。そんな時、10 年前の29 歳の時に大垣青年会議所から声が掛かり、右も左も分からないまま新入会員予定者として、毎日先輩に言われるがまま走らせて頂きました。入会して新入会員として活動し始めて、今年で10 年目を迎えることができたのも、先輩諸兄、同期、後輩の支えがあったから乗り越えられてきたと感じています。次は、私が大垣青年会議所に恩返しをする番だと思い、30 代最後の修業としてこの道を決意します。
星野 仙一 元監督の名言より 「迷ったら前へ。苦しかったら前に。つらかったら前に。後悔するのはそのあと、そのずっと後でいい。」
今、まさに私の気持ちはこの言葉であります。
後退する道は創る必要はない。前に、前に道は創るべきだ。
65 年分のバトンの想いを感じ、66 年目の明るい豊かな社会の実現に向かい、共に道を創っていきましょう。
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