専務理事 中村 佳守雄

2019年、2010年代最後の年、そして平成最後の年。ひとつの時代の節目に我々は立つことになります。2010年代を振り返ると、リーマンショック後の不況と、東日本大震災に代表される自然災害、いよいよ始まる超高齢化社会と人口減少による労働力不足、アジア諸国の経済発展による台頭や相対的な日本の地位の低下など、日本に多くの問題と課題を提起しました。しかし、これは今に限ったことではありません。これまで、多くの激動と混沌の時代を経営者として、そしてJAYCEEとして先輩諸兄は歩んで来られました。その礎の上に、今年大垣青年会議所は68期目を迎えます。

1952年の創立から68期の今に到るまで、大垣青年会議所のイメージは、およそ変わっていないと思います。地域社会の負託に応え期待される運動を展開する事。尊敬され、憧れを持たれる紳士である事。守るべき行動規範、流儀、作法、日本人のリーダー像としてあるべき姿。この会の中で皆が学び、身につけ、教え、卒業して行きます。これは組織として培われた機能であり、我々もこの部分をアレンジしながらも引き継いでいかなくてはなりません。そのためには、組織の基礎として、誰もが理解し、共感するルールの運営、運用が何よりも大切です。皆で決めたルールを皆が守り、運用すること。ルールを尊重すること。時代にそぐわないルールを議論によって変えて行くこと。この繰り返しで会員の資質は向上し、組織の質は向上し、組織のブランド力は上がって行きます。

組織の力とは、個の能力と個の数を掛けあわせたものです。以前より会員の数が少なくなっている今、必然的にかつてより個々が能力を発揮し、活動、運動に取り組まなくてはなりません。正確な組織運営のもと、強固な組織を作り上げることで、大垣青年会議所の会員が探究心と行動力を発揮し、堂々と地域から世界を見据えたリーダーとして活躍する場を整え、それが明るい豊かな社会の実現に繋がるよう努めてまいります。